昨日は、べたっとパイプラインを書きました。
そして、横浜さんのブログを読んでるとテンプレートなるものが出てきてますね。
ドキュメントとしては以下の部分ですね。
テンプレート
パイプラインを小さな単位に分割して、それを別のファイルから参照するような仕組みですね。大きなパイプラインを分割して見通しをよくしたり、複数個のパイプラインで同じような処理をするときに再利用可能な形で使うことが出来そうです。
ではやってみましょう。
Hello world
何事もハローワールドから。テンプレートの書きかたは、parameters というものに外部から渡したいパラメーターを定義して、その上で中身を書いていく感じ。適当なリポジトリーを Azure Repos 上に作って templates/helloworld-template.yml という名前で以下のようなファイルを作りました。
parameters:- name: message type: string default: Hello world steps:- script: echo ${{ parameters.message }}
これで message というパラメーターを受け取って、それを echo で出力するテンプレートが出来ました。では、実際にパイプラインから使ってみましょう。適当にパイプラインを作って以下のような内容にします。テンプレートを読み込むには steps や jobs とかで template で指定します。横浜さんのブログによると、パイプラインのあるフォルダーからの相対パスでテンプレートを指定するみたいです。ルートからのパスじゃないということに気を付けないとですね。
trigger: none pool:vmImage:'ubuntu-latest'steps:- template: templates/helloworld-template.yml
実行すると Hello world が出ました。
パラメーターを渡す場合は - template:
に続けて以下のように parameters
を追加すれば OK です。
trigger: none pool:vmImage:'ubuntu-latest'steps:- template: templates/helloworld-template.yml parameters:message:'こんにちは世界'
実行すると以下のように、ちゃんと「Hello world」だったものが「こんにちは世界」になってますね。
変数とかも別ファイルに外だしとかできますね。
# templates/variables-template.ymlvariables:- name: message value: Hello world # azure-pipeline.ymltrigger: none variables:- template: templates/variables-template.yml steps:- script: echo $(message)
上記の例では使ってませんが、ちゃんとこの場合でも parameters が使えます。
もうちょっとドキュメントを参照してみると、以下のように stepList とかみたいに step のリストもパラメーターとして渡すことができるようになってます。
試してみましょう。templates/steps-template.yml
という名前で以下のようなファイルを作ってみました。
parameters:- name: steps type: stepList default:[]steps:- script: echo pre-process displayName: pre-process - ${{ each step in parameters.steps }}: - ${{ step }} - script: echo post-process displayName: post-process
そして、azure-pipeline.yml
を変更して上のテンプレートを使うようにしました。
trigger: none pool:vmImage:'ubuntu-latest'steps:- template: templates/steps-template.yml parameters:steps:- script: echo Hello world displayName: process for English - script: echo こんにちは世界 displayName: process for Japanese
テンプレートに steps という名前のパラメーターを渡していて、そこで echo を 2 つ実行しています。テンプレートでは pre-process を実行してテンプレートで渡されたステップを展開して、 post-process という流れにしてます。実行してみると…
ちゃんと、思った通りに pre-process → パラメーターで渡したステップ → post-process の順番んで実行されてますね!
ちなみに、今回のようにパイプラインのフローを別のテンプレートで定義して、それをメインのパイプラインから参照する場合は extends を使って以下のようにも書けます。
trigger: none extends:template: templates/steps-template.yml parameters:steps:- script: echo Hello world displayName: process for English - script: echo こんにちは世界 displayName: process for Japanese
この場合 pool ってどうやって定義するんだろう?という感じですが、テンプレート側に job 定義すればいけそうですね。ということでテンプレートのほうを以下のようにして windows-latest を指定してみました。
parameters:- name: steps type: stepList default:[]jobs:- job:pool:vmImage:'windows-latest'steps:- script: echo pre-process displayName: pre-process - ${{ each step in parameters.steps }}: - ${{ step }} - script: echo post-process displayName: post-process
これで実行すると、ちゃんと windows-latest になってますね。
まとめ
ということで、これでテンプレートの再利用が捗りそうです。